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2025.07.04

がん再発を防ぐために、今からできること

がんと診断され、治療が進んでいく中で、「この先、再発しないだろうか」という不安があり、治療がひと区切りついたあと、「どう過ごせばいいのか」がとても大きなテーマとなります。

もちろん、再発や進行を完全に防ぐことは難しいかもしれません。ですが、生活習慣や体内環境を整えることで、がんが再び活発になるリスクを下げられると考えます。

「体内環境」って、何を意味しているの?

がん細胞は、実は誰の体の中にも日常的に生まれているといわれています。しかし、それを排除してくれるのが免疫細胞です。

ところが、ストレスや生活習慣の乱れ、慢性炎症などが続くと、免疫がうまく働かなくなったり、がん細胞が成長しやすい“環境”が体の中にできてしまうことがあります。

その原因として、慢性的な炎症(腸内環境の悪化など)、睡眠不足や過度なストレス(免疫低下の原因)があげられます。
こうした「体内の状態」という視点が、再発予防において注目されているのです。

食事で整える、がんが育ちにくい環境

食生活は、体の状態を大きく左右します。がんの再発予防を意識するうえで、以下のようなポイントが推奨されています
・野菜・海藻・きのこを意識して摂る(抗酸化物質・食物繊維が豊富)
・白い砂糖・精製された炭水化物を控えめに(血糖値の急上昇を避ける)
・加工肉などの摂取を減らす(炎症リスクを下げる)
・発酵食品を取り入れる(腸内環境の改善)

食事・栄養療法に加えて、当院では、個々の体質や治療状況に合わせたサプリメントや漢方処方もご提案しています。

心と体を回復させる「休む力」

再発を防ぐには、「がんと闘う」のではなく、「がんが育ちにくい体を育てる」ことが大切です。特に注目されているのが「質のよい睡眠」と「ストレスケア」です。
・寝る前のスマホを控える
・夕方以降はカフェインを避ける
・リラックスできる呼吸法や音楽を取り入れる
・話せる相手を持つ/サポートを受ける
・電磁波を遮断する

体を回復させる時間を意識してとることで、免疫の働きも高まります。心と体を同時に整えることが、がんの再発リスクを下げる近道になります。

小さな習慣が、未来の安心につながります

「再発を完全に防ぐ」ことは難しいかもしれません。
けれど、自分の体にやさしい生活を心がけることは、再発のリスクを下げるだけでなく、日々の体調を良く保つことにもつながります。

たとえ治療中であっても、少しずつできることから始めてみましょう。
がんと向き合う時間を、少しでも穏やかで前向きなものにしていくために。

当院では、生活指導・栄養相談・漢方外来なども行っております。
どうぞ、お気軽にご相談ください。

あなたに合った「整え方」を一緒に見つけていきましょう。